えるる

ハクソー・リッジのえるるのネタバレレビュー・内容・結末

ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

実話だからこその凄さがある。この作品はプライベートライアンに匹敵するする位に戦争の悲惨さが分かるリアルな作品だった。実在し戦争を生き延びたデズモンド・ドスの話。

前半は奥さんとのラブ要素と宗教の教えや過去の経験から人を殺さないを信念に衛生兵を志願して軍に入隊するが銃を持たないドスは弱虫扱い。軍から除隊を勧められいじめを受けるわ、上官の命令違反で裁判にかけられたり。嫌いだったお父さんの手助けで何とか銃を持たない事を了承してもらう。
後半は日本軍が降伏する直前の沖縄での初出兵。死ぬ事を恐れない日本兵の底力が発揮される激戦地。海軍の戦艦からの砲撃で始まり陸軍の前進。転がる死体と銃撃戦で仲間達がどんどん居なくなる。最初はドスの活躍があまり無い感じがするけど、日本軍の反撃でアメリカ軍がハクソー・リッジを後退した後、1人残ったドスが負傷者を探して夜な夜な戦地を駆け回り、見つけては手当し運びロープで縛って崖の下に下す。神様もう1人だけ助けさせて、助けてはまたもう1人だけ。
朝になり負傷兵を助け続けているのがドスである事が発覚。ギリギリまで助け続けて日本兵に崖まで追い詰められるが崖下からの援護で助かる。ここでやっとドスが認められる。次に来る総攻撃にドスは守護神の様に参加させられるが手榴弾を蹴って仲間を守って負傷。日本軍は降伏。
戦後は名誉序勲章を貰い英雄として讃えられ奥さんと余生を過ごした。

最初の軍入りのいじめも腹立つけどドスのせいで訓練増やされたりするのは確かに同じ隊だったらムカつくかもしれない。でも向かいのベットの最初はイヤな感じのやつが何だかんだ良い奴。上官達も最初は疎ましい感じで除隊させようとしてくるけど途中からドスのためを思ってくれている感じがする。銃を撃たなくても持つだけで許してもらえるなら私なら持つ。ドスの信念が凄い。
出兵してからの沖縄の激戦の壮絶さがやばい。デカネズミ。日本人も凄い頑張ってる。軍事力において日本は諸外国に劣っていると侮ってはいけない。特攻は人に恐怖を与えるし、がんがん行こうぜが凄い。衛生兵を狙ってはならないという戦争の暗黙のルールが通用しない。白旗と見せかけて手榴弾投げてくる大和魂。
夜な夜な負傷者を探して運ぶドスの凄さ。崖下で負傷者受け取ってる人とりあえず1人2人崖を下す係やってくれ。

沖縄県浦添市の前田高地に位置するハクソー・リッジでの戦い。戦後の復興のために岩山は建材用に削り取られてしまった箇所が多々あるようだが今も断崖絶壁はあり、木々が生い茂っている。次に沖縄に行く機会があったら訪れたい。

戦争映画は広くの人にお勧めしています。
字幕版で観たのでもう一回吹替でみようと思う。
えるる

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