なんだろうこの…愛しさ。
彼女に付きまとう彼もまた彼女のイマジナリーフレンドだと二度目の登場シーンで気付いてしまったのは良かったのか悪かったのか。
冷蔵庫で腐らせるよりスープにしてしまったほうがいい。私ならね。
すごいな、君の手が創造した。
この手でなにかを生み出したいんだ。だけど、この手の使い道がわからないんだ。
なんだか絶妙だったな。バーで出会った男たちも変なんだけど、輪をかけて変なリチャード。
というかもうジェフ・ダニエルズがものすごいチャーミング。許しちゃうわ。いややっぱり困るかな。
バーで話した絶滅危惧種の鳥の話。あれだけウケてたってことは、書きさえすれば、結構面白いんじゃないか、でも売れないのかな、売れないんだろうな、だから書けなかったのかな。ペーパーマン。紙商人。いまもう電子書籍の時代ですな。「作家でしょ」うーん。
そうだ書きたかったのは自分の話だったんだと気付いた瞬間がちょっと良かった。決まらなかった書き出しの一語。主人公の名前。リチャード。
妻と仲直りした彼はもう小説書かないんだろうな。いや書くのかもしれない。ぼちぼち料理に挑戦するのかもしれない。
イマジナリーフレンド同士の会話にふふっと笑ってしまった。どこからきたんだ君たちは。同じところから来たのかもしれないね。
自殺してしまったのは悲しかったけれど、ああいう別れ方しかなかったのかな。いろんな別れ方があるんだろうな。
あんな父親が欲しかった。そうかあ。キスは余計だった気もするけど、嫌悪は湧かなかった。もっと長く一緒にいれば、違う関係になってたかもね。
迫られて張り手かまして逃げたのなんだかホッとしたもんな。あれやっぱちょっと怖く見えるように撮ってあって。
でもふたりの距離が近づいても心配せずに済んだ。フレンドシップ。本物の友情だったかはともかく。愛情に満ちてた。
ごちゃごちゃ考えてるときに見て、なんだか微笑ましく見てしまった。
サイテーな彼氏。自罰的な交際。イマジナリーフレンドをボーイフレンド代わりに。
「それは辛いな」「でも悪くない」やっぱりイマジナリーフレンド同士の会話が斬新すぎた。おもしろかった。
キャプテン・エクセレント。彼はどういうキッカケで生まれたんだろうな。40年って。すっごいな。
あのソファのなにがそんなに気に入らなかったんだろう。自分の本を躊躇なく破って折り紙にしたり、思わず笑っちゃうシュールさ。
今から食べようとしている皿の上のロブスターに名前付けちゃう。なんて難儀なひと。それを医者の妻に切り裂かれ…そんでもって自分はヒラメを残虐に解体し…
重々しく撮られたら完全にサイコサスペンスなんだけど、なんともハートウォーミングな演出。とっても変なんだけど、すきだった。
白鳥の折り紙が美しく見えた。海に流すシーン良かった。双子の妹の元へ届くかしらん。
なんだあの自転車。マグカップや家の中のモビールなど、家具や小物が素敵だった。
パーティーシーンはほんとハラハラした。でもあの飾りつけ…
なんだろうなこの…子供のまま大人になって、子供はいない、最後のひとり。今度こそ、妻と孤独を埋められるといいね。あんな優しい妻いないでしょ、しかも医者。
ジェフ・ダニエルズとあの田舎町がマッチしすぎてて、とにかく不穏な内容のはずなのにほっこりした。エマ・ストーンも可愛くてでも可哀想で全然イヤミじゃなかった。
ともすれば誰も彼もがイマジナリーフレンドに見えてきたり。不思議な映画だった。
あれだ。ちょっとバードマンっぽい。でもこっちのが好きかも。
つれづれ。