ぬーたん

続・深夜食堂のぬーたんのレビュー・感想・評価

続・深夜食堂(2016年製作の映画)
4.0
1よりこの続編の方が良かった!
1作目はドラマが好評だったせいか、田中裕子のキャラなどが気負った感じがして今一つだった。
今作は肩の力が抜けたような自然体が良かった。
まずは役者がいい。
主役の小林薫は相変わらず寡黙で穏やか。
「あいよ」「そうかい」という短いセリフにその時々の感情や優しさがこもっており、ますますこのめしやのオヤジが好きになってしまう。
そして、その言葉は老若男女の区別なく、お客はみな同じ、というスタンスの下、言葉遣いも変わらないのがいいね。
1と同じく3つのショートストーリーから成っている。
3つを繋ぐキーポイントは1では骨壺だったが、今作は喪服。
よっぽど葬式が好きなのね(-_-;)
まあ、死は一番泣かせる要素だし。と言っても今作はあまり死は関係ない。

①焼肉定食 焼肉といっても豚肉?生姜焼きのようにも見える。
主役は河井青葉、初めて見たけど綺麗な方。
ここで出て来る佐藤浩市のキャラが面白い。
シリアスが多いけど、この人はコメディーも上手い俳優だ。
②焼うどん 焼きが続く。何かしらを焼くのが好きなのね。
今人気の池松壮亮、若いけど上手。
お相手は小島聖。40歳過ぎてもシワがあっても、綺麗で可憐な雰囲気。
ただ、2人が並ぶと聖ちゃんの方が背が高く、年もかなり上で、何だかカップルには見えないけど。
お母さんをキムラ緑子。もう、ひとり舞台状態。
引き込まれるわ。
機関銃の喋りと、酔っぱらった演技の上手いこと。恐れ入る。
③豚汁定食 今度は定食がかぶり。3つしかないのに、かぶり過ぎ。
ちょっと洋食入れるとかしたらどうなの。
主役は渡辺美佐子。
ベテランの上手さ。井川比佐志もよい。
息子のシーンは久々に号泣!
松重豊、オダギリジョー、光石研などの常連がピリリと引き締める。
おかまやストリッパーなどの会話も面白い。
前回出て来た多部未華子も活躍。
料理は飯島奈美さん。
素朴な料理が自然で良いけど、あまり美味しそうに見えない。
色か器かなあ?
キスの天ぷらとサンマの七輪焼きが美味しそうだった。
緑子さんが食べていた卵かけご飯が何故か一番食べたくなった。
今夜、食べよう♪

オープニングはいつも通り、新宿歌舞伎町を走るタクシーの車窓。
鈴木常吉の「おもひで」
ラストにも流れる。
20代まで過ごした東京は私の故郷でもあり、中野に住んでいたため新宿は友達とよく行った。
懐かしい、と思える街のせいか、この映像と曲が心に沁みる。

こんなオヤジが居たら、この店に足繁く通いたくなるだろうね。
メニューはない。
何でも作ってくれる。
私の注文はエビフライ定食か焼鮭定食がいい。
あ、定食かぶりだわ(^^;;
あなたは?
「あいよ」
ぬーたん

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