ベルサイユ製麺

ブラック・ファイル 野心の代償のベルサイユ製麺のレビュー・感想・評価

2.5
衝撃的鑑賞体験です!

まるで無風。。。

凪。人工芝。ホワイトアウト。シャッター商店街。ピンクノイズ。ソフト麺。プリント基板。クリップ入れ。イオンモール。(※そういう場面がある訳ではありません)…いったいどれほど研鑽を積めば、この様に映画から一切の娯楽性やエモーションを削ぎ落とせる様になるのか…。きっと日夜『インディジョーンズ』とかから面白いシーンを切り落とした編集版などを作る修行に勤しんでいたのでしょう。(結果エンドロールのみに…)
想像してください。アンソニー・ホプキンスにアル・パチーノ、更にスパイスとしてイ・ビョンホンをキャスティングして、それでも全く心に響かない映画を作るという作業の、繊細さ、思い切り。途方も無い労力だった筈。
こんな話があります。ある噺家が昇進祝いの席に、牛肉のスジ肉をひたすら煮込んで柔らかくした牛丼を出したそうです。彼を昔破門した師匠は、その牛丼にかけられた手間暇から彼の日夜の努力を慮り賞賛したそうです。えーと、何を言いたかったんだっけ…。

緊張感の無い画面、身体性の乏しい主演俳優、解こうと試みてみると実は結び目1つ無いストーリー展開。それらが渾然一体となって虚無を浮かび上がらせます。ガタッと身を乗り出したり、思わず吹き出したり等ありませんので、繊細な作業、たとえば〈小さいビニール袋に白い粉末を詰める〉みたいな時にも安心して観れますね。

本当にダメなレビューです。むしゃくしゃして書いた。悪かったとは思っている。

今回のレビューを通して分かったのは、日本語ラップを聴きながらだと考えが纏まりづらいという事です!