彦次郎

将軍様、あなたのために映画を撮りますの彦次郎のレビュー・感想・評価

3.5
北朝鮮に拉致された監督と妻である女優を描いたドキュメンタリー。こう書くと夫婦で拉致されたようですが実際には失踪した妻を探して夫も失踪するという拉致に関する匠の技の様な凄さと不気味さです。
金正日というと北の暴れん坊将軍の権化に思えますが意外にも後継まで苦心したせいか映画を愛する文化的な面もあったようです。目も肥えていて南との差を正確に認識していた模様。
監督達はそのとばっちりで拉致された訳ですが、その為韓国でで金策に窮しながら映画製作していたのとは反対に豊富な資金と自由裁量で17本もの映画を製作できたともいえます。信念を持って亡命した後は映画製作をさせて貰えないという政治的圧力に運命の皮肉さを感じました。
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