【未来は白紙】
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズの完結編。純粋な娯楽映画としてはPART1の次に好きな作品。
西部開拓時代にタイムスリップしたドクを助けるというシンプルなあらすじなので、PART2のようなタイムパラドックスなんて意識しないで楽しめることができる。
そして本作はマーティではなく、ドクが主役であることも特筆すべき点だと思う。今回は完全にマーティは引き立て役に回っている。
だからこそラストのドクの台詞である「未来は白紙だよ」が見事に効いてくる。実際に本作で未来を切り開いたドクだから言葉に説得力がある。
ここで前作の「おまえはクビだ!」のファックス用紙が伏線になるとは……。
酒場のシーンで老人が何人か出ているが、そのうちの一人がハリー・ケリー・ジュニアというのが西部劇ファンへの目配せのように思う。欲言えば、ハリー・ケリー・ジュニアだけではなくベン・ジョンソンとかジャック・イーラムとかその辺りも揃えて欲しかったなぁ。
それにしても字幕では「ネイティブ・アメリカン」となっているが、原語では思いっきり「インディアン」と叫んでいる。本作も公開されて30年以上たつ。この辺りに時代の流れを感じる。
■映画 DATA==========================
監督:ロバート・ゼメキス
脚本:ロバート・ゼメキス/ボブ・ケイル
製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ/フランク・マーシャル/キャスリーン・ケネディ
音楽:アラン・シルヴェストリ
撮影:ディーン・カンディ
公開:1990年5月25日(米)/1990年7月6日(日)