しゃび

あゝ、荒野 前篇のしゃびのレビュー・感想・評価

あゝ、荒野 前篇(2017年製作の映画)
-
まず150分もかけて全くもって話が中途半端なので、何事かと思った。
U-NEXTでドラマになっている作品だったんですね。前編を観終わってから知りました。完全なる知識不足。。。

仕組みがよく分からないけど、これは先にドラマがあったのを繋げたのかな。少し変えてあるのだろうか。

映画の立て付けとしては完全にドラマ的。長い話を退屈させずに観せる仕掛けになっていて、150分かけて道半ばにも関わらず全く長さを感じない(やり口がややせこ手だったりもするが…)。


ボクシングジム、行きつけの飲み屋、芳子の住居、観客の少ないリング。どこも殺風景で、だからこそ青春が活きてくる。伸次と健二のタッグが織りなすウェットな人間ドラマが、渇いた風景に湿度を加える。

ジムに2段ベッドが置いてあり、そこで寝泊まりしているという2人の設定もとてもいい。
プライベートなエリアである寝室と、練習現場が同じ空間にあることで、2人が恐らく経験できなかったであろう学校の部活動的な瑞々しさを感じることができる。

前編では、自殺防止委員会のパートだけが異様に社会派めいていて浮いている。主人公の2人との繋がりも薄いため、普通の映画であればはっきり言っていらないパートである。だが、300分あまりのドラマの仕掛けと考えると後編におそらく動きがあるのだろう。

初見なので、とりあえず話半分観た段階での感想。スコアは半分では付けられないので、後半を観てから付けます。
しゃび

しゃび