真っ黒こげ太郎

スカイ・シャークの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

スカイ・シャーク(2020年製作の映画)
3.5
親の顔より見たナチスゾンビ。

って ま た か 。 w

もっと親の顔を見ろ…ってそれなりには見てるんだけどな。




アイスランド上空を飛行する、バンクーバー発フランクフルト行きの飛行機を突如、空飛ぶサメ兵器に乗ったナチスゾンビ軍団が襲撃!!!
旅客機を破壊し、乗客や乗組員を皆殺しに!!!!!

この事件を知った巨大軍需企業のオーナーでもある115歳(!?)の科学者リヒター博士。
しかも丁度同時期に北極でナチスの戦艦が発見された事から、博士の長女であるディアブラが調査に向かう。
だがそこはナチスゾンビと空飛ぶ兵器の製造工場だった!!!
戦艦はステルス機能で消え、ディアブラも変な注射をぶち込まれながらも命からがら逃げだす。

打ち込まれた薬によってディアブラはゾンビ化が始まってしまう。
そしてディアブラは父のリヒターがかつてナチスに所属し、兵器開発やゾンビ薬の制作に携わっていたことを知らされる。
そのゾンビ薬「K7B」は死体を生き返らせるだけではなく、女性に打ち込むと徐々にゾンビ化させてしまうが、男性に打ち込むと寿命を延ばす効果になるのだ。
そしてリヒター博士もその技術を使い今まで生き存えていたのだ。

ディアブラと次女のアンジェリクが父に幻滅する中、遂に空飛ぶサメ兵器とナチスゾンビによる世界攻撃が開始された!!!
リヒター博士と娘達は、各国の軍人と科学者に協力を仰ぎながら、反撃を開始する!!!




かつてナチスが生み出した空飛ぶ兵器とゾンビ兵士が蘇り、かつての科学者が娘2人と共に戦いに挑む、SF・ゾンビ・パニック・ホラー。
兵器化した空飛ぶサメとゾンビ軍団が襲い来るパニック映画として、一部で話題になっていた本作。

何年も前から話題になりつつも、一向に詳細が公開されんかった本作だが、この度ようやく完成したようで。
しかし、そんだけ待たされたにも関わらずめっちゃ評判悪し!!!w
まぁ、サメ映画なんて皆そんなもんだが、あんだけ時間かかってこれって…w



え、じゃあ見んなって?
…イヤ見ちゃうでしょ!!!このタイトルでトム・サヴィーニさんが協力したスプラッターメイクが見れるって聞いたら!!!!

例えそびえ立つウ◎ンコ山の映画であろうとも、スプラッター描写が見れると聞いたら気になるのがスプラッター好きのサガというものだ。w

そんなこんなで変な時間に寝起きしてしまい、平日の夜中にも関わらずチャレンジ!!!!!wwwww



今作、冒頭と後半に展開される血みどろ☆旅客機内大殺戮はグログロで滅茶苦茶馬鹿馬鹿しくて素晴らしい。
サメ兵器に乗ったナチゾンビが飛行機を襲ってるだけで素晴らしいのだが、その殺戮劇を派手なゴア描写で描いているのが素晴らしい。
CGや合成方面は滅茶苦茶チープだし、CGの血糊とかも使われているが、凄まじい勢いで血が噴き出し、首や飛び、喉が割かれ、顔面が粉砕される大盤振る舞い!!!
CGのグロも荒唐無稽で馬鹿馬鹿しい使い方だったので、まぁ許せた。w

そんでもってナチス戦艦の場面ではセクロス(意味深)に勤しむアホな2人がナチゾンビの餌食になるわ、潜入した女戦士がナチゾンビを(ヘボい)カンフーで血みどろ粉砕したりと、実にバカバカしい見せ場が多く笑わせます。
女性陣がやたらオッパイをさらけ出した挙句返り血に塗れたりと、エログロ方面も気合入りまくってる。w



そんなこんなであちこちで愉快描写が展開され、ぱっと見だけなら面白そうでなのだが、お話はどうにも全体的に中だるみしてる感が否めない。
ってか、今作余計な葉末が多すぎる!!!!

今作、お話自体はメチャ単純で「かつてナチで兵器を作っちゃった男が過去の清算するためにナチ軍団と戦う」という滅茶苦茶分かりやすいお話なのだが、何故か登場人物の過去語りが長すぎる!!!
これで会話が面白ければいいのだが、皆やたらシリアスな掛け合いばかりして退屈極まりない。

特に中盤、父親が過去にナチスで何があったかを語る場面が幾ら何でも長すぎる。
薬の設定とかやたら細かく語ってくれるのだが、これが幾ら何でも長すぎる!!!
こんな映画でそんな細かい設定なんざどうでもええよ!!要らんだろ!!

その後、過去の回想が終わってもサメの生殖がどうたらどうやって倒すかだのどーたらで時間を割きまくる。
それ以外にも、あちこち無駄な会話シーンが挿入され、テンポを削ぎまくってしまっている。
後半の回想もグロシーンこそ良かったものの、意味が分からなかったし…。





そんなこんなでネタ映画としては見どころは沢山あるにもかかわらず、無駄なシーンの連続で台無しになってしまっている感がある本作。
グロシーンやナチゾンビやサメ絡みのシーンは基本楽しかったので、せめて会話シーンだけをバッサリ切って80分~75分位で纏めれば、かなり良くなりそうな気がするんだが…。

幸い、ネタになるタイプのク◎ソ映画なので、The AsylumさんやCineTel Filmsさんのガバガバパニック映画みたくネタ目的で見れば楽しめるかもしれませんが、余り期待しないで見た方が良いと思います。
スプラッター描写に関してはかなり頑張ってるし、ネタ映画としては嫌いじゃないタイプの映画だったので、何か勿体ないなぁ思いました。

なお、ラストシーンで思いっきり続編フラグを立てまくってましたが、もし次回作があるとしたら今度はもっとスッキリ纏めて欲しいですな…。
兎に角、次は面倒くさい会話抜きで頼む!!!マジで!!!


因みにエンドクレジットの後に、作中で流れる劇中映画「スカイ・フロッグ」の予告が流れるのだが、ぶっちゃけそっちの方が面白かったです。w


追記:マティス・ランドヴェアーさんは何処に出てたんだ!?