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君の名前で僕を呼んでのmomokaのレビュー・感想・評価

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)
5.0
ひとつひとつのシーンが美しくて北イタリアの眩しい風景に吸い込まれそうになった。誰かを想うことの嬉しさや楽しさ、苦しさややるせなさ、言葉では言い表せれないほどの繊細な感情が絶妙な音楽とともにたくさん伝わってきてボロボロ泣いた。特にティモシー・シャラメの表情にはとても惹き付けられた。ラストもこうきたかという感じで、好きな終わりかただった。本当に優しくて素敵な映画。いつかまた観たいと思う。

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追記(2023.2.10再鑑賞)

1週間限定の再上映ということで、楽しみに映画館に観に行ってきた。スクリーンではもう観ることができないだろうなと思っていたので、本当に嬉しい。至福の時間でした(いつもより座席も特別な良いシートで鑑賞してみた)。

この作品はやっぱり唯一無二だと思う。感情で全身がいっぱいになるような、こういう瞬間に出会うために自分は映画を観ているのだと改めて実感した。初めて本作を観てからもうすぐ5年が経つ。あれほどまでにはもう感動しないかもしれないと思っていたが、むしろ中盤くらいから涙がこぼれ始めてしまい、ハンカチを握りしめての鑑賞になった。

前回はエリオットにどうしても寄り添いがちだったが、今回はオリヴァーの気持ちも深く汲み取ることができたように思う。
2回鑑賞してみてより強く感じたのは、エリオットとオリヴァーは心の底から互いを必要とし、愛し合っていたということだ。どちらの想いが強いとか、もはやそういう次元の話ではない。互いが欠けてはならない自分の一部だった。
ここまでかけがえのない存在と出会い、愛を分かち合ったからこそ、別れは息もできない苦しみをもたらす。けれど、いつかはお守りのような温かな思い出となって、二人の心に優しく在り続けるのだろうと感じた。

これほどまでに美しいラストシーンは未だに見つけることができていないし、個人的には映像から音楽、台詞に至るまで完璧な作品だと思う。
ここまで心を鷲掴みにされる作品に出会えて良かった。この作品を堪能できる感性を持つことができて良かった。どこまでも好きで大切な作品です。

メモ✍🏻
「痛みを葬るな、感じた喜びも忘れずに」
「何ひとつ忘れない」
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