ずっと観たいリストに入れつつ、観ていなかった一作。
LGBTモノであることは知らずに、黒人モノとして観始めていた。
そして、かなり完成度が高かった。
激しさは無いけれど、静かな海の音や淡い光、逆に都会の明かりや家のピンク色の電気、音と光のこだわりは相当なものがあった。
途中で挟まれる、闇の中で点滅するシークエンスや、ラストなども正に。
初めて月明かりの褐色肌はブルーで美しいと知ったし、初めて黒人男性が艶かしかった。
フアンの言う、自分の人生は自分で決めろ、周りに決めさせるなという言葉はかなり刺さったし、人種・貧困・教育・ドラッグ・片親・性などが詰め込まれているにも関わらず、シャロンの内に秘めている感じが全体を静かに調和させていた。
リトルから葛藤を抱えて成長していく様も、役者変われど、うつむく瞳の演技は変わらずで良かった。
これは本当に良くできている。
