このレビューはネタバレを含みます
仕事でなかなか時間が取れず、公開終了直前に観てきました。
JOKERの登場はないにせよ、ドラマGOTHAMではメインキャラとして描かれていた、エレーナ(キャットウーマン)、リドラー、ペンギン、ファルコン…と、ゴッサムオールスターズな様相、ある意味豪華に感じました。
アクションはド派手なカーアクションが印象的でしたが、アクション作品というよりは、リドラーからの挑戦でブルースがバットマンであることと対峙し犯罪者と戦いながら、正義やバットマンの存在意義等をじっくり問う硬派な創りに痺れました。
「ブルースは本当の孤児ではない」
妻マーサの公にしたくない情報を報じようとした記者の死にトーマス・ウェイン関与の可能性。トーマスが掲げた(ゴッサムで困窮した人々のための)慈善活動の資金がギャングに流れ行政を腐敗させたこと、その父の罪を背負うのと同時にバットマンはゴッサムを守れてないじゃないか…というリドラーからの指摘。リドラーにはその腐敗に加担した奴らを殺害しているという大義があったり、これまでとはまたちょっと違うアプローチで面白かったです。
バットマン(概ねDC作品)は、悪い奴らを誰が裁くのか、その裁く側が間違いを犯した場合は誰が裁くのか?なんていう、正義と悪の普遍的問題を含んできますが、これは作品内だけに留まる問題ではないところが、頭を刺激してくれて好きなんですよね。
終始暗く重々しい空気で描かれ、ブルースの苦悩はより一掃深みに落ちゆく感じですが、言葉少なに悩める孤高のヒーローを演じたロバート・パティンソンが想像よりハマっていて良かったです。
当初ハリポタとバンパイアのイメージしかなく心配してましたが、TENETを観て期待に変わりました。良い役者さんになられました。
正直言えば、ノーラン監督ダークナイトトリロジーを超えるものって早々ないとは思ってますが、別ベクトルでの名作を今後も期待したいです。
単純明快でないところがバットマンの魅力と思ってるので、ぜひロバート・パティンソン版バットマンで、より深みに落とされ痺れたい。
続編お待ちしています!
※カットされたというバリー・コーガン版JOKER見ましたが、これまでにはないヤバみがあって観てみたい!!