今更ながらレビューします。
本作の見どころは緻密な伏線の張り方にあると思います。その真髄は最低2回は観ないと分からないように思えます。
1回目はただただ翻弄され、2回目に初めて本作の真の「怖さ」が分かります。
本作の主題は白人リベラル層の深層差別です。
本作に登場する白人は表面的には黒人差別に否定的であるが、その深層には根深い差別意識が存在します。
現代のアメリカ社会の大統領選において、まさに白人リベラル層の潜在的差別意識が露わになったように思えます。
表面的には人種差別に否定的でヒラリーを支持する姿勢を見せながら、実際にはトランプを支持する層が多かった。
そんなアメリカ社会への痛烈な風刺が本作には込められているように思えます。