カフェ・ノワールの作品情報・感想・評価

カフェ・ノワール2009年製作の映画)

카페 느와르/Cafe noir

製作国:

上映時間:197分

4.3

「カフェ・ノワール」に投稿された感想・評価

なすび

なすびの感想・評価

4.0
さてこの怪作、どこからどう書けばよいのやら…とりあえず見たい人はこちらでどうぞ

ゲーテの「若きウェルテルの悩み」とドストエフスキーの「白夜」の2つを原作とした3時間超え韓国ムービー…オウフっ…監督は批評家として有名な人らしい、まるでトリュフォーやゴダール、ロメールのようですね、それにしても寡作だしあまり人に知られていないのがもったいない!他にあと3本映画を撮っているみたい(あと3つはドキュメンタリーらしい)なんだけどfilmarksに載ってるやつは間違ってます、たぶん同姓同名の別人

何と言ったらいいんだこの映画…もちろん基本はウェルテルと白夜の話わりとそのまんまではあるのだけど(特に「白夜」の方はヴィスコンティの「白夜」そのものだったりする)映画オマージュや文学からの引用もあって、まさにヌーヴェルバーグ的というか「このくらい知ってるよね?」って感じでサラッと出してくるから「オウフっ」って感じでした…少ししか気づけてないんけど
・アルベールラモリス「赤い風船」(あのまん丸の風船が何度も出てくる)
・D-WARS(2007)韓国映画
・パクチャヌク「オールドボーイ」金槌
・ホン・サンス「映画館の恋」(キムサンギョンが同じようなダウンを着て同じような路地にいるし、ホン・サンスズームが使われている!)
・ポンジュノ「グエムル」まさかのお兄ちゃん役の人がその世界を受け継いだまま出てくる「俺が妹を救えなかった…」って
・ゴダール「はなればなれに」カフェでのダンスシーン、みんな真似するねこれ…

あとはエンドロールに載ってた引用、ブレヒト、チェーホフ、ジャックラカンなど
そしてドストエフスキーの「悪霊」のキリーロフの言葉の引用「もし神があるとすれば、全ての意志は神のもので、僕はその意志から脱け出せない。もしないとすれば全ての意志はぼくのもので、ぼくは我意を主張する義務がある」

気になったことは、神の存在(さすがキリスト教徒が多い韓国)と男性から女性への日常的な家庭内暴力(韓国ではまだ男尊女卑が激しい)

すきなシーンは主人公が2度目にふられてベンチでひとり牛乳みたいな白いものを吐いてるとこと、水族館の水槽の中から人魚が手話で話しかけてくるシーンと、漢江沿いの露店のおばさんの周りにめちゃくちゃ集まってくる鳩たちです
あとまさかのところで出るタイトルばーん!かっこよかったし、白昼夢だなぁ

チョンユミがしゃべりすぎて独白長すぎてさすがにちゅかれた、、、


何だかんだ書いたけどおもしろいから見てね!!!!!記憶に残る名場面が多くて変な映画だけど見てよかったなって思います!!!てかみんなの意見がききたい、おぬぬめ。

so ma hang
InSitu

InSituの感想・評価

4.5
"これは一体何なんだろう...。"というのが第一に抱いた私の実直な感想です。ブリスフリー・ユアーズを初めて観た時に受けた衝撃に近い。
端的に言えば、この映画はゴダールからジャック・リヴェットまでの一連のヌーヴェルヴァーグ群、ブレッソン、アラン・レネ等のフランスの巨匠達&キアロスタミのクローズアップ(配達少女が乗ってるバイクがモロにラストのアレと殆ど同じ)とかその辺の映画群+ゲーテの若きウェルテルの悩みと、ドストエフスキーの白痴へのオマージュ作品な訳で、中身なんてスカスカどころか、ここまで来たら最早無いに等しいでしょう。無論、猿真似だーとか言って批判する輩がいてもおかしくはないが、こんな怪作を"猿真似"と評すなんてとんでもない。この監督のチョン・ソンイルという方は、とても漫画的な表現を好んでやる方なようで、その彼の独特な表現方法にハマった。水族館のシーン、レゲエのシーン、箱が燃えるシーン、そしてやはり、あのタイトルロールでしょう。こうして羅列してみると名シーンばかりっすね。ゴダールの映画史という映画がありますが、この映画もまた、チョン・ソンイルの映画史なのではないでしょうか。ところで一つ疑問があるんだけど、チョン・ソンイルって誰?