世の中のタブーを笑いで突くという王道コメディながら、笑いのツボが最後まで自分と噛み合わず。
タブーの多くは富裕層にまつわるモノで、当事者の出版社社長とその妻がタダのいい人止まりなので、笑いが炸裂しない。
本編の大部分を占める乱痴気パーティも絵に描いたように型にハマっていて、ノリノリで悪ふざけに走る主人公の悪友たちの言動も同様。
マリオカートによるカーチェイスとホノボノした遊園地のシーンは、POVならでわの味わいあり。
冒頭、主人公と子供がそれぞれ観てる映画、「スクリーム4」と「ディパーテッド」のネタバレをし合うという小ネタもよかった。
これって、血がつながってないオッサンがよそんちのガキンチョと期間限定で遊ぶという、ジャック・タチの「ぼくの叔父さん」と同じ話で、同じフランス産でも当然ながらまったく別モノ。今っぽくハジけたヤツが観たいというコチラのハードルが高すぎたみたい。
原題の「ベビーシッティング」をこのフザけた邦題に変えたのは英断。内容に即してる。