ずん

アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダルのずんのレビュー・感想・評価

3.8
アメリカで初めてトリプルアクセルを跳んだトーニャ・ハーディングの波乱万丈な半生を描いた伝記作品。
当時の事件はあまり詳しく知らず、実際起こった事件が元ということもありとても興味深かった。

ある意味、トーニャ・ハーディングの弁解のような作品ではあるが、壮絶な人生に色々と思うところがあった。

半ば虐待とも思える厳しい母親に幼少期からフィギュア一色で育てられたトーニャは本当に逞しく見る見るうちにトップ選手へと成長していく。
程なくして出会う、後に結婚する男も典型的なDV男でトーニャの人生ずっとボコボコで観ていて辛い。

だがちょっとのことではへこたれないその不屈の精神力が彼女をオリンピックの舞台までのし上げたのかもしれない。

もし厳しい毒親じゃなかったら、出会った男が悪い輩と付き合うようなDV男じゃなかったら。
彼女のフィギュア人生は良い意味でも悪い意味でも全く違ったものになっていただろう。

運命からは逃れられないのか、人は生まれた環境に踠いて這いつくばって生きていくしかないのかなー。
な〜んて的外れな感想になってしまいましたが…

この映画とは全然関係ないのですが、世間は少なからず素行の良し悪しでその人の人となりや育ちを判断するものだなと最近つくづく思います。

最近ツイッターを開けば、そこらかしこから流れてくる悪戯動画。本当に観ていて気分が悪くなるしそんな事して一体誰得なんでしょ?
その人達がたとえ友達想いの誰もが絶賛する素敵な人柄であったとしてもそんな事は関係なしに、行動一つで常識無いんだなと切り捨てられる、世間や社会はそう甘く無い。

その人達を見て、まったく、親の顔が見てみたいって多くの人が思うだろうし、当人だけでなく育ててくれた親御さんにも責任が降りかかることを彼らはきっと知る由もないのでしょう。
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