これは難しいなぁ...。
J.T.リロイを知らないで観たのだが、これは一大スキャンダルになっただろう。
本編はローラ・アルバートの自分語りと電話のやりとりの音声でほぼほぼ進むのだが、観ていると彼女の世界に呑まれそうになる。
よく考えたらすぐにバレてもおかしくなかった気がするが、この世界に呑まれたらバレないのかもな...と感じた。
作品自体は明確に存在し、偽られたのは作者の存在。「捏造」...という言葉では片付けにくい。
ただできれば他者の視点がもう少し欲しかったかなぁと思う。彼女の語りは勢いがあるが、それが全てなのか見当もつかないので。