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南の島に雪が降るのGaPToothのネタバレレビュー・内容・結末

南の島に雪が降る(1961年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

製作・著作:東宝株式会社
原作・加東大介
劇化・小野田勇
脚本・笠原良三
音楽・広瀬健次郎
監督・久松静児
シネスコ版/カラー102分/総天然色

VHSのパッケージ裏の解説には、
「生と死の谷間、戦火に光る美しき人間愛!万人の胸をうつ涙と笑いの感動巨編」と書いてある。

昭和19年。
日本の敗戦濃厚のニューギニアの前線基地は、飢餓、風土病、米軍の爆撃で絶望状態だった。

そんな中、兵隊を鼓舞するために、軍司令官(志村喬)の命令で[前進座]にいた加東軍曹を中心にした"演芸分隊"が編成された。

各部隊から応募してきた芸能経験者が終結し、オーディションされる様子が愉快。
桂小金治が手品を披露して合格(笑)
有島一郎が落語を披露して合格(笑)
三橋達也は舞台装置
伴淳三郎は芝居をして不合格からの補欠(笑)

旗揚げ公演は大盛況(*’ω’ノノ゙☆パチパチ
伴淳の女形でスタート
『酋長の娘』が大受け(笑)
三木のり平が「家の母ちゃん、そっくり」と楽屋までやって来るのが可笑しい。

兵隊の心を和らげて、士気を上げる為に、本格的劇場「マクノワリ歌舞伎座」の建設が始まった時、渥美清が登場👍

立派な「マクノワリ歌舞伎座」遂に完成。
こけら落としは、加東大介の口上でスタート。
『森の石松』
『関の彌たっぺ』
なのに...敵機来襲!で芝居中止(*T^T)

演芸部隊の演劇、手品、歌「長崎物語」を一心に見入り拍手喝采を送る兵隊たち。

柿の木や水車に大興奮し、『五木の子守唄』に感動する兵隊たち。

クライマックスは『瞼の母』(・ω・ゞ-☆

舞台は雪景色。
酷熱の戦線に雪が舞う。
舞台に降るパラシュートを切り刻んでできた雪が兵隊たちの胸を熱くする。
「雪だ!雪だ!」とどよめく兵隊たち。
「雪が....雪が...雪が降ってる...」故郷を思い出して涙を流す兵隊たち。

芝居を通して"内地を見る"ために病気の体をおしてやって来た兵隊は、舞台に降る雪を見てから死去(*T^T)
「こいつは幸せな奴ですよ。雪を見て死ねるなんて」

戦争終結し、復員船が来る時まで演劇部隊の出し物は続いた。
そして昭和21年6月。生き残った兵隊たちは祖国の土を踏んだ。


本当にキャストが超豪華で眩しいほど。

近江俊郎が三味線を弾いてるからビックリした!!( ; ロ)゚ ゚

フランキー堺のピアノ・メドレー『君恋し』~『赤トンボ』~『五木の子守唄』

伴淳三郎と西村晃の絡みが最高(笑)

森繁久彌が女装して舞い歌う『五木の子守唄』は貴重すぎる(*’ω’ノノ゙☆パチパチ
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