福福吉吉

SING/シング:ネクストステージの福福吉吉のレビュー・感想・評価

4.0
◆あらすじ◆
バスター・ムーンが経営するニュー・ムーン・シアターは繁盛し、劇団員ともども活気に満ちていた。バスターは有名なレッド・ショア・シティでショーを開催すべく、ジミー・クリスタルのオーディションに参加する。ジミーはにべもなくバスターたちを落選させるが、バスターのハッタリでショーの開催を勝ち取る。しかし、それには世間から姿を消した伝説のロック歌手クレイ・キャロウェイの参加という難問が立ちはだかる。

◆感想◆
前作「SING/シング」鑑賞済みです。

バスター・ムーン率いるニュー・ムーン・シアターの劇団員たちがエンタメの聖地、レッド・ショア・シティのジミー・クリスタルの経営するシアターで新しいショーを披露するために悪戦苦闘するストーリーとなっており、前作同様、表情豊かなキャラクターたちが目まぐるしく活躍する姿は非常に愛らしく、面白い作品になっていました。

バスター・ムーン(コアラ)はニュー・ムーン・シアターでの公演を成功させていましたが、レッド・ショア・シティでの公演という夢を抱いて、仲間たちを引き連れてレッド・ショア・シティへ乗り込みます。バスターは相変わらずその場しのぎのハッタリをかましており、それが本作でも難題にあたってしまいます。それでもバスターの熱意は本物であり、ここぞというときの度胸もあって、観ていて危なっかしいが面白いキャラクターになっています。

ニュー・ムーン・シアターの劇団員、ロジータ(ブタ)、アッシュ(ヤマアラシ)、ジョニー(ゴリラ)、ミーナ(ゾウ)、グンター(ブタ)はバスターとともにレッド・ショア・シティへ挑戦し、それぞれ壁にぶつかります。これだけの数のキャラクターでストーリーを紡ぐとなるとどうしてもそれぞれのシーンが短くなってしまいますが、その短いシーンの中でそれぞれのキャラクターがしっかり個性を出して、興味を惹く内容になっているのは素晴らしいと思い
ます。

ジミー・クリスタル(狼)はレッド・ショア・シティのシアターを牛耳る傲慢で冷酷なキャラクターであり、ショーの開催に向けてバスターに難題を吹っかけてきます。とにかく力でモノを言わせるタイプで、本作では敵のような感じでヘイトを集めていて、彼を乗り越えてショーを開催できるかが見どころとなっています。

伝説のロック歌手のクレイ・キャロウェイ(ライオン)は前半はほとんど名前しか出てこず、少しやきもきしましたが、しっかり彼をショーに参加させられるかが後半にしっかり描かれていて、ハラハラする展開とともに彼がなぜ世間から姿を消したのかというドラマの部分が心に残りました。

本作はなんといってもショーのシーンのきらびやかな映像と心に響く音楽がずば抜けて良くて、各キャラクターの生き生きとした姿は観ているだけで元気になりました。

とにかく観ていて楽しい作品で、アニメーションの良さを生かした作品となっていました。

鑑賞日:2024年7月30日
鑑賞方法:U-NEXT
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