michiko

孤独なふりした世界でのmichikoのレビュー・感想・評価

孤独なふりした世界で(2018年製作の映画)
3.5
人類がある日突然死滅してしまった世界。たった1人生き残った元図書館員の男は、孤独の中で生まれ育った街を掃除していく。家々で生活感を残したまま息絶える遺体を埋葬し、部屋を掃除し、貸し出し中だった本を家族の写真と共に回収する。
そんな”掃除“が彼のライフワークとなっていた時、もう1人の生き残りの少女と出会う。“掃除”を続ける2人を通して描かれる、その意味と本質とはー。

終末の世界で描かれるSFサバイバル設定だが、そこで取り残される人々に我々がなってしまう事は突然にあり得る。地震、津波、豪雨、伝染病、ある日突然世界が一変し、当たり前だった日々が過去となる時、我々は心の整理をどうするのか。
時代は関係なく、生物が集団の中で生きる上で共存するその孤独との付き合い方を、静かに美しく描く。
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