芥川賞受賞で話題になったにも関わらず、
原作未読...
お笑い芸人が書いた小説を、
お笑い芸人が監督した映画だけに、夢を追い続ける芸人達の葛藤や苦悩、ささやかな喜びが、繊細かつ丁寧に描き出されている。
近年、空前のお笑いブームが続いているという。
自分は普段あまりTVを見ないので、詳しくは無いが、それでもバラエティ番組はじめ、朝の情報番組や、ドラマ、映画に至るまで、お笑い芸人が活躍している事は無論知っている。
今作は、そんな脚光を浴びている芸人達のお話ではなく、彼等の裏側とゆーか水面下でもがくゴマンといる売れない芸人達のお話。
風呂なしトイレなしのボロいアパートに住み、安酒で語り合う。
売れた後輩の活躍を見て「俺も売れたい」と歯ぎしりしながら酒を飲む。
どんな努力をして、何年続ければ栄光を手に入れられるのかも分からない世界。
いつかきっと、と思いながらも、
もしかしたら結果なんて出ないのかもしれない恐怖が常につきまとう。
夢を追い続け、夢に蝕まれ、もがく彼等を愛しく思う板尾創路監督の気持ちが伝わってきた。
桐谷健太、菅田将暉はハマり役だったと思う。
個人的には、漫才のシーンよりも、彼等の日常のやり取りの方が笑えましたw
ビートたけし作詞作曲の「浅草キッド」がエンディング曲はいささか出来過ぎ感もあるが、やはりこの曲なんだろうな。
いい曲だ。