吉田ジャスティスカツヲ

バーバラと心の巨人の吉田ジャスティスカツヲのレビュー・感想・評価

バーバラと心の巨人(2017年製作の映画)
4.4
主人公は【厨二病真っ盛り】な少女バーバラちゃん。
家族にも心を開かず自分の殻に閉じこもる彼女。
いつか必ず巨人が町に襲来すると信じており、それを止められるのは自分だけであると、今日も学校をサボって防衛策に余念がありません…


もちろんその巨人やら、現実世界にシームレスに突入するトンデモバトルやらが彼女の心が生んだ妄想の産物であることは、すぐに私たち観客も気が付きます。
【邦題にそう書いてありますんでね💢】配給会社のセンスを疑いますよ。

しかしそのバーバラがオカシクなった【原因】はいったい何なのかってお話。
転校生の少女や新任教師との触れ合いを通して、孤独な少女の胸に秘めた痛みと哀しみをじっくりと描いていきますよ。


よかった部分は【バーバラにまつわる造形のすべてが良いセンス】してます👍
まず兎に角🐇彼女自身が超キュート。
大きなメガネにウサギ耳。
少し大きなコートも、ストライプの長靴下も、色とデザインが可愛い。
さらに彼女が肩から下げている小さなバッグ、彼女の部屋にある小物、彼女が描く手紙までが、同じ愛らしさで統一されていました。
彼女が戦う巨人まで、デザイン感覚は同じ。

そんな彼女が、最後には厨二病を卒業。
物語上はめでたしめでたしになるのです。

しかしその時の彼女の容姿は普通の格好…いえ…どちらかといえば地味めに変わっていて、その彼女よりも、さっきまでの変態バーバラちゃんの方が魅力的に見えましたw

ワザとそう感じさせているのですか?監督😏?



欠点といえば、私にとっては以前どこかで観たことあるストーリーでしたので【タグにある2作品】より驚きは少なかったなぁ😅
それら2作品に比べたら、突き抜けて素晴らしい表現方法も少なかったと感じます。


また観る人間によっては、あまりのバーバラの奇行っぷりに拒絶反応が出るかもしれません。
主人公に感情移入できる展開になるまで1時間以上かかりますゆえ。