やまぞう

ビジランテのやまぞうのレビュー・感想・評価

ビジランテ(2017年製作の映画)
4.0
新春の初映画鑑賞で、めでたい気分もすっかりドス黒くなりましたw

「ビジランテ」と聞くと、どーしても「ゴジラvsビオランテ」が頭をよぎり、禍々しい植物の名前かなんかかなぁ〜?とか思ってたアホでした。。。

"自警団員"って意味だったのね〜。

子供相手に暴虐の限りを尽くす父親から、一人逃げ出した長男と、残された次男、三男。
30年後にその父親が亡くなり、再会を果たす三兄弟だが...

長男は借金まみれのヤク中のクズ、
次男は市議会議員のクズ、
三男は雇われデリヘル店長のクズ。
彼らを取り巻く奴らも、真っ当な人間ゼロとゆー、世も末感がバリバリの埼玉が舞台。

結構な地主っぽいお屋敷から、怒鳴り声とか女の悲鳴とか発砲音とか聞こえても、誰も通報しないみたいだし、
焼肉屋でチンピラが暴れ放題でも通報しないみたいだし、
そもそも、市議会議員と地元警察がズブズブで、市議会と暴力団も繋がってるし...

...ゴッサムシティですか?そこは...?

と、思うが、多かれ少なかれこのような闇は現実にあるのかもしれない。
そこには、法治国家である事に何ら意味のない独自のルールと暗黙の了解が存在する。

三兄弟を演じた、大森南朋、鈴木浩介、桐谷健太の鬼気迫る演技と、背筋が凍るよな地方社会を描いた入江監督に拍手。
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