なべちゃん

孤狼の血のなべちゃんのレビュー・感想・評価

孤狼の血(2018年製作の映画)
4.4
かっこいい!鳥肌たった!

いやー、最後まで気が抜けなかった!暴力シーンを見たくない気持ちがありながら、最後には「これが見たかったんだ!」というカッコいいシーンを見せてくれました。そして、さらにもう一押しされ予想を上回られました!すごい!

途中までは、上司である大上の捜査方法に違和感を抱きながら見ていました。しかし、大上はすでにそうするしかない所まで足を踏み入れています。良くも悪くも、大上のおかげで組同士の大きな抗争を避けられていたのだと思います。この辺りは「日本で一番悪いやつら」を思わせるものでした。

現在の世の中は舞台となっている昭和の頃より整備され、脅しまがいの捜査は少なくなったでしょう。つまり、ストーリー序盤で青臭さの残る日岡が願ったような世の中へと進んでいます。それは皆が願っていることだと思います。

でも、広大卒のエリートである日岡に対してどこか物足りなさを感じ、鬼になった日岡が見たいとも思ったのではないでしょうか。

何なのでしょうね、きれいに整備された世の中を望みながらも、そうではないものをかっこいいと思ってしまうのは。暴力シーンを見たくなくても任侠映画を見てしまうのはなぜなのでしょう...!

この映画は、「ただ便利快適や効率を求めていくと、かっこいいと思えるものが無くなっていくのだよ」という白石監督からのメッセージのように感じました。

自分は、誰がどの勢力に属しているのか把握するのが難しかったです。ネットで勢力図を確認しながら見ると何とかついていけました!
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