新宿・武蔵野館にて。デンマーク出身の女流監督による英国映画には高齢層中心に3割程度の入り。ダンケルクの戦いを描いても米国大作と違い、バックステージものであるし、欧州映画らしくケレンのないしっとりとした味わいが心地良い。美男美女のスター役者を起用しないところも渋い。ボクダノヴィッチの≪ニッケルオデオン≫あたりを想起した。セット・小道具・衣装などディテールにはこだわった丁寧な造り。映画は為政者のプロパガンダにもなるし庶民の娯楽にもなる。空襲が日常的になる中での映画制作の過程を恋愛模様などを絡めた大人の映画でありました。