ひでやん

メゾン・ド・ヒミコのひでやんのレビュー・感想・評価

メゾン・ド・ヒミコ(2005年製作の映画)
3.6
自分の性に素直に生きることを決めた同性愛者は、居心地の良い場所って少ないんだろうな。
男性用トイレや銭湯の男湯に入るのは望まない場所で、年取って老人ホームに入っても女性部屋は入れず、男性部屋は不本意な場所。
保育園が足りないから増やそうと国が動いても、ゲイのための施設は考えちゃくれない。
ゲイのための老人ホームは良いと思うが、介護体制が整っていないのが残念。
脳卒中で倒れ麻痺が残ったルビィは、家族の元へ帰ることになったが、
ニューハーフであることを隠していたから、男装した。辛いだろうな。
末期癌を患った父の元へ向かったサオリは、ゲイやニューハーフに対して嫌悪と偏見があったが、一緒に居てコスプレして楽しんでいくうちに、受け入れられるようになっていく。その心の変化はこの国には必要なんだと思う。
近年かなり理解されるようになってきたが、まだまだ嫌悪と偏見があるでしょう。
ヒミコは死にゆく最期の瞬間まで心は女でありたいと願い、ありのままの姿を娘に見せた。
ラストの落書きはじんとくるね。
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