デトロイトのやまぞうのレビュー・感想・評価

1967年、デトロイト。
もはや暴動の域を超えて戦場と化すこの都市で起きた＂戦慄の一夜＂の話。

現代に至るまで、脈々と続いている人種差別は、未来永劫に根絶する事は出来ないのだろうか。

市民を守るはずの警官によって、理不尽に振るわれる暴力。
そして、奪われた無辜の人々の命。

差別による抑圧と支配から、不満が蓄積され、略奪と暴力に発展してゆくのも恐ろしいが、
正義の名の下に、悪魔のような所業を重ねてゆく警官達のおぞましさに戦慄する。

さすがのキャスリン・ビグロー監督。
圧巻の142分間であった。