寝屋川の工場長

シェイプ・オブ・ウォーターの寝屋川の工場長のレビュー・感想・評価

4.0
ファーストデイだったので鑑賞。半魚人(仮称)と恋愛するらしいという設定に衝撃を覚えた。
私がこの作品で素晴らしいと感じたところは、様々な「愛」の形を対比的に、またそれを間接的に描いている点だと思う。妻とその子どもを持つ男、夫との関係がすっかり冷めきってしまった女性、人間ではない何かに思いを募らせる女性など、その「愛」は多彩と言える。主人公のイライザが覚えた恋は普通の感情ではなかったのかもしれない。しかし、それらを様々な形の愛と共に描き出すことで、違和感なくイライザに感情移入できる。恋をした後のイライザがとても可愛く、美しい姿に観ていた私の方がドキドキさせられた。
物語の抑揚もハッキリしていて、観ていて飽きない。ピアノジャズが絶妙な雰囲気を醸し出し、シーンの印象を変えている。盛り上がり過ぎない、というのもこの映画のポイントなのかもしれない。
ラストシーンのフワッとした感じもこの作品と合っていて、個人的には堪らなく好き。"彼"に恋をしたイライザに恋しちゃいそう。

ー若干ネタバレ注意ー






P.S. 「旦那よ、最初で最後の出演シーンなのに妻の友達を売るとは何事だ。嫁を守りたくて真実を話したのは納得できるが、そんなに大切なら普段から大事にしろよ(怒)」