emily

テルマのemilyのレビュー・感想・評価

テルマ(2017年製作の映画)
3.9
両親から離れての生活。性への目覚めと潜在能力の目覚め。熱心なキリスト教徒のテルマは、同性愛に溺れ、心を解放して行くが、そこには自分との葛藤があり、心の隙間を作り出す。

潜在能力が徐々に浮き彫りになり、見えてくる消え去った記憶。聖書をモチーフにしたアイテムの交差で見せる複雑な心情の変化は、少女の成長にしっかり寄り添い、美しく神秘的な世界観を見せてくれる。淡々としたトーンだからこそ、じわりと恐怖を埋めつけ気持ち悪さを残す。自分を解放するのはたやすいことではない。しかし、どんな現実であれ受け入れれば楽になれるのかもしれない。
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