まりぃくりすてぃ

劇場版 岩合光昭の世界ネコ歩き コトラ家族と世界のいいコたちのまりぃくりすてぃのレビュー・感想・評価

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銀世界をコトラ(♀)が右左ぴょこぴょこ見たりしてからゆっくり女優らしく歩いてくる冒頭で、「これはネコしゃん映画として『ありきたりにせず、A級超えのS級を狙ってる』っていう宣言ね!」と確信。寒いでしょうに、その雪道をいよいよこちらに最接近してくる仕上げの十数歩は、ランウェイ闊歩みたいでした!
吉岡里帆さん(と岩合光昭さん)のナレーション、百点。
“たった一センチの段差を上れない”のところ、私も力入りました。
そんな序盤に二、三度出てきた白いひとは、コトラのお婿しゃんでしゅか?(説明がなかったですけど。。)
外国ロケを挟み挟み、マゴトラたちの成長物語を章立てジャンプさせていったのも、よき工夫でした。(リオの浜辺場面の音楽、何げに好み。)

でも、人の時間(意味あろうとする直線)と自然の時間(意味の有無よりもひたすらサイクル)、どっちをとるか。クライマックスやエンドを強くもつ直線物語を撮ろうと思ったら、きっと動物虐待みたくなっちゃうんでしょうね。(昭和の動物映画によくあった過ち。)
結局、後半はどんどん猫時間が人時間を呑み込んでいって、、、、、

上映前には「ネコしゃん♡ ネコしゃ~ん♡ みゃ~~~~ん」だった私が、上映後には「猫さん、貴方達は貴方達で頑張り続けなさい。私は私で生きてまいりますわ」と居住まいを正されたのでした。
結局、ありきたりな猫動画だった……ともいえる。
それより、未だ乳離れできてないかもしれない私自身を少々反省。コトラやハナやリッキーを尊敬しちゃえます。