原作未読。文庫本で上下巻のボリュームらしいので、映画化するにあたり割愛されたエピソードやバックグラウンドもあるかと推察するが、上手くまとめたと思う。
個人的には、無差別殺人や快楽殺人を犯した者をバカのひとつ覚えみたく心身喪失で無罪にしようとする弁護士は地獄に堕ちればいいと常々思っているが、
検事が個人的な怨みとか威信をかけて、何がなんでも有罪にせんとするのも恐ろしい事である。
原田眞人監督らしい、俳優陣の適材適所をバッチリはめる演出で、木村拓哉はじめ、二宮和也はもちろん、吉高由里子、松重豊など脇を固める俳優の魅力もしっかりと感じられる。
正義とは何か。法とは何か。
人を殺すという一線を超えてしまった者が等しく、正しく裁かれる世の中であって欲しいけど、司法制度も捜査機関も穴だらけなのが現実なんだよなぁ。
エリート検察官・最上と、若き検察官・沖野。
どちらの正義に共感するかとゆーと、それはそれで難しい問題なのである。
なかなか面白かった。