このレビューはネタバレを含みます
『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』に繋がる、ソーの3作目にして最終作。前作『ダークワールド』の不満を見事に払拭する快心作でした。ハンマーに頼り過ぎていた点や、脳筋のお笑い担当と化していたキャラクターのヒーローとしての復帰作としては大成功な出来栄え。なかでもハルクとの掛け合いは笑わせてもらいました。特にブラックウィドウの「日が沈む〜」のくだりは最高に笑わせてもらいました(ちょっとしつこかったけど)これまではずっとアズガルド王国ありきで、お坊ちゃま風な描かれ方をしていたソーも、最強の姉ヘラの登場により、一変する展開も良かったです。グラディエーター的な立ち位置まで堕ちて、義弟ロキとの絆もちゃんと描かれていましたし、父オーディンとの掛け合いもホロっとしました。唯一、気になった点は新キャラクターのヴァルキリー。出て来たときからいまいちしっくり来ませんでした。彼女の立ち居振る舞いから風格など、どう考えてもミスマッチで、没入感をちょいちょい妨げられました。80'sなテクノビートに始まり、トロン的なアートワークとか、ギャップを狙った方向性は分かるものの、彼女の存在が浮いて見えたのが残念でした。あと、やっぱりジェーンの不在が大きいです。大人の事情か知らないけど、最終作なんだしチラッとだけでも出て来て欲しかったところ。公開前から噂されていたDr.ストレンジは、あってもなくてもって感じでした。それよりもマット・デイモンのカメオ出演の方がインパクト強かった様に思われます。まぁそれだけDr.ストレンジが薄いってことなんですけど。年末の大作群ではスターウォーズに次ぐブロックバスタームービーですが、MCUシリーズを観てきた人には堪らない一本となりそうです
