Aya

マイティ・ソー バトルロイヤルのAyaのレビュー・感想・評価

3.8
これからのMARVEL映画の話をしようじゃないか。

※と言いながら多分イケメンとイケ女の話ばかりになると思います


Thorシリーズ3作目にして2017年の私はトムヒに大変お熱である、ということを最初に記しておきますね!
もうトムヒが見れるならなんでもいい!

後、いきなり「最後まで映像あるから席立つなYO!」というクレジットが出たのでのっけから爆笑したことも書いておきますね!

今作、キャスティングの時点ですでに大成功していて、且つコミコンが間近あったこと、日本でもオンタイムで劇場公開されたこと、そして出演者及びスタッフがSNSを使った宣伝が上手かったこと、撮影現場の写真が小出しにリークされたこと、全てが完璧なまでにプラスに働いてると思った。

「シェア・ハウス・イズ・ヴァンパイア」の主演も務めたタイカ・ワイティティ監督。
ニュージーランド映画なんてほぼ見たことがないので、公開当時私もどんなもんかいな?!と見に行った口であります。
(ちなみに監督有名になったので「シェア・ハウス・イズ・ヴァンパイア」は2作るそうですよ)
あんな役で出演してんじゃねえよ!

良いねー。
見たいものを見せてくれるという意味では最高だと思いました。
ソーの気の利かないとこもほんともサイコーだし、ラファ郎おじさんの常にキョドッてるとことか社長の服着てるからより笑える。

Dr.の出演シーンはサービス以外の何物でもないし、トムヒとバッチさんの仲良し具合を知ってるとより楽しく見れる。

改めてこの監督はストーリー性やアクションよりも絵面を重視した映画を作るなぁ、と思った。
褒めても貶してもないです。

あと、オーディンの子供は養子も含めアホばっかりやと思います。

ジェフ・ゴールドブラムのイカれてる感じも普段の彼のファッショナルな雰囲気をビンビンに感じますし、ヴァルキリー役のテッサ・トンプソンがカッコいい!!
なんかすごいムチムチになってるけどやっぱ可愛いんだよな・・・デスとロイも良かったし、浅野忠信が・・・!イドリス・エルヴァの色気にはクラックラした。
もうほんとキャスティングはどこまでも完璧だと思います。

今作はソー役のクリヘム、ヘラ役のおケイト様、そして監督とオージー勢が多かった上、ロケ地がオーストラリアだったことは結構いいんじゃないかな、と。予算的にも。
(パンフレットにクリヘムがお家に帰りたいって言ったからって書いてあったけどマジ?!)

おケイト様の悪役、迫力あったんですけど、ぶっちゃけおケイト様に「ひざまずけ」って言われたら喜んでひざまづくし、お前の国を支配してやるって言われたらズキュン!なだけなんですよね〜憎まれないので悪役としてはかなり弱いかと・・・お慕い申し上げております★

というか、そもそもの悪役であったロキが未だかつてないほどみんなに愛されてしまったが故に今作ではもはや敵でもない、というw
えー早々に退散するのーブーブーてなったらまさかの?!ですからね!

マーベルの顧客サービスに寄り添いまくりな部分は良くも悪しくも評価できる&クレバーな部分であると思う。

ちょっと真面目な話します。

1つ前の「スパイダーマン ホームカミング」もめちゃくちゃコメディ要素が強かったじゃないですか?
でも、ジョン・ワッツもタイカ・ワイティティもコメディ方向に強いというのはそれまでの作品からも明白で。
2作続けてコメディに振れたのはそこそこ意図があったと思うんですよ。

しかし次のマーベル作品である「ブラック・パンサー」は「フルートベール駅で」のライアン・クーグラーだから絶対コメディ方向には振れないわけで!!

ホントこれは私的な考えなのですが、それまでのマーベル作品「アイアンマン」や「キャプテン・アメリカ」「ハルク」も話がものすごく重くて、観る方も作る方も結構疲弊してたんじゃないのかな?と思ったんですよ。

でもお祭りのようなアメコミ映画作品に「深み」を求めたのは元々ファンだったわけで。

そこに全身全霊で答え「ヒーローとは?」「人間とは?」というテーマを本気で掘り下げたら大変なことになってしまいました。
近々で見た「ワンダーウーマン」でも顕著だったのですが「私たち人間はヒーローが自らを犠牲にしてまで救ってもらう価値があるのか?」というとこまで行き着いてしまうと、私はハッキリない、と思うんですよ。

人間にその価値はない

でも

そんなことない!

と言ってくれるのがヒーロー映画なわけで。
しかしそこに至るまではヒーローも大変、大変な目にあってきた。
それをここ何年もこれでもかと見せつけられてものすっごい複雑な思いにさせられてきたわけです。

しかも近年の社会問題、キャプテン・アメリカなら戦争でのPTSD問題、今作では難民問題と、フィクショナルであるはずのヒーロー映画が自分もその世界を形成する要素であるという現実とのリンクが大義があるとわかっていながら物凄く居心地悪い。

そこに一石を投じた先の無邪気な子供全開のトムホくん版「スパイダーマン」。

今回も完全に家族喧嘩ということで話はまったく進んでいない「ソー ラグナロク」。
軽く見れるコメディを2本続けてきて、「ブラック・パンサー」でまたガクッと立て直す方向だと思います。

そしていざコメディでないアメコミヒーローを改めて作り「ブラック・パンサー」に対する観客のリアクションを見てから「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」の方向性を決めるのではないか?というのがアメコミにそんなに詳しくない私めの超勝手な見立てでありますw
Aya

Aya