ドゥミ初の長編且つ
ルグランと作った
最初の作品。
たくさんの人の人生が
軽快に交差し、
コロコロと変わる場面転換は
モノクロなのに
カラフルさを感じる
ドゥミらしさ。
その中心はアヌーク・エーメ。
初恋の君との間に授かった子を、
女手一つながら
卑屈にならず、
時にプクっと可愛く膨れつつ、
明るく育てる待てる女ローラを
天真爛漫に演じる彼女。
その魅力たりや、新鮮。
彼女が初恋相手だとする彼や
彼女を波止場とする水夫の
気持ちもわかる。
彼女は天然の思わせぶりガール。
幸せの儚さ。
愛の不確かさ。
All Okで終わっているようで
心の痛みが微かに残るラストは
ほろ苦風味。