くろねこヤマ子

ローラのくろねこヤマ子のレビュー・感想・評価

ローラ(1961年製作の映画)
3.8
ドゥミ初の長編且つ
ルグランと作った
最初の作品。

たくさんの人の人生が
軽快に交差し、
コロコロと変わる場面転換は
モノクロなのに
カラフルさを感じる
ドゥミらしさ。

その中心はアヌーク・エーメ。

初恋の君との間に授かった子を、
女手一つながら
卑屈にならず、
時にプクっと可愛く膨れつつ、
明るく育てる待てる女ローラを
天真爛漫に演じる彼女。

その魅力たりや、新鮮。

彼女が初恋相手だとする彼や
彼女を波止場とする水夫の
気持ちもわかる。
彼女は天然の思わせぶりガール。

幸せの儚さ。
愛の不確かさ。
All Okで終わっているようで
心の痛みが微かに残るラストは
ほろ苦風味。