ぬーたん

マーシャル 法廷を変えた男のぬーたんのレビュー・感想・評価

4.0
実在の人物、サーグッド・マーシャル。
弁護士だった若き頃の裁判を描く。
好きだな、これ。
人種差別の話しながら、重苦しくはない。
演じた俳優が良かった。
主役のマーシャルをチャドウィック・ボーズマン。
『ブラックパンサー』で今や大人気。
『42~世界を変えた男』も良かったし好きな作品だが、真面目な役だったから地味な印象だった。
今作は優秀で正義感ある弁護士。
まだ人種差別の激しい60年代で判事も偏見の塊だ。
そんな中、怯むことなく、堂々としていて気持ち良い。
シドニー・ポワチエの『夜の大捜査線』を彷彿とさせるような、毅然とした白人に媚びない黒人を演じ、彼がまた役にピッタリでカッコいいのだ。
一緒に弁護する相棒はユダヤ人。
ジョシュ・ギャッドが演じている。
コメディアンだけあって、動きがコミカルで、重たい内容をかなり軽くしてる存在だ。
しかし、最初からあまり嫌がるわけでもなく、割とすんなりと黒人と組み、黒人の弁護をするというのが、ちょっと違和感あったかな。
この時代では裏切者扱いされ結構危険な行動ではないかと想像するけどね。
家族もいるし。
この人が最初はオドオドして頼りないが、だんだんと自信を持って弁護していく姿も良かった。
レイプ容疑で起訴された黒人運転手をスターリング・ブラウン。
何処かで観たような…と思ったら『ブラックパンサー』に出てたのね。
力強い目でやけに白目が目立ち、なかなか印象的な顔。
レイプされたと訴えた女性はケイト・ハドソン。
金髪でスラっとして美しい。
私生活の男性遍歴が結構凄い。
あのオーウェン・ウィルソンを自殺未遂に追い込んだ方というし。
魔性の女?役と一緒かも?
検事役はダン・スティーヴンス。
『ダウントン・アビー』のマシュー。
マシュー様に会えて嬉しい。
イケメンだが今作は憎たらしい役。
そして判事はジェームズ・クロムウェル。
79歳、身長201cmにビックリだ。若々しい&デカっ。
チャールズ・ダンスに似てるのよね。
でも、彼よりは庶民的でちょっとくだけていて、親しみやすい。
どんな役も上手いけど、今作の差別的な判事もピッタリで、憎たらしいけど、あー渋かった。
法廷ドラマとしては王道でありながら、見応えがある。
ラストまで色々と勘ぐってドキドキするが、実話だけにそんなはずないし、と安心な思いで観てる。
真実はどこに?サスペンス、法廷物はやっぱり面白い。
俳優の魅力でかなり素敵な作品になった。
主題歌も良かった♪
ぬーたん

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