ごてふ

ビューティフル・デイのごてふのレビュー・感想・評価

ビューティフル・デイ(2017年製作の映画)
3.8
渋谷ヒューマントラストシネマにて。平日夜の部、若年層中心に4割弱の入り。曲者男優を主演に据えたバイオレンス・スリラー。«タクシードライバー»との類似点はあるが、骨格はハードボイルドの典型だと思ふ。淡々とした硬質な描写と説明的な科白を排した劇作が素晴らしい。間歇的に挿入される主人公のトラウマがアクセントとなって観る者のテンションを引き上げる。この英国女流監督はデビューから20年で長編4作と寡作だが、いずれもハイレベルな出来栄え。本作は狂気を帯びたホアキン・フェニックスの怪演に尽きる。母親想いで自殺願望のある殺し屋の武器はハンマー1本。大ラスの悪い冗談のようなシークエンスを演出した監督同様これは怖い。
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