⚫︎2時間があっという間だった。登場人物が腹黒さを抱えていることは分かっているのに、それが表情や映像に表出しているわけではないというドキドキ感で引っ張られた（分かりやすく口をニヤッとさせたりしない）。真の計略を観た。
⚫︎360度カメラパン、魚眼レンズを多用していたが、演出意図はあったのか？
⚫︎ウサギを踏みつけるシーン、最悪すぎて笑ってしまった。
⚫︎サラのポストに、アビゲイルが入り込んだかと思いきや、女王はどこが浮かない。日常に不足を感じている。サラの穴をアビゲイルは埋められない。露悪が蔓延する世界の中に、小さじいっぱいの人間賛美を入れ込むバランス感覚。こんなに捻くれた方法でしか表現できないヨルゴスランティモス。最高だ。
