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ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結のSHIMABOOのレビュー・感想・評価

3.5
 出来は決して悪くは無いのだが、いまいち映画にノレなかったのでこの点数。予告等で雰囲気はおおよそ掴んではいたし(実際に大体あっていた)確かにオープニングの話運びは本当にお見事で、しかも映画のテンション・描写基準を同時に提示するという…と思ったけど、そこが実は俺がつまづいた原因なのかも。

 そうつまり、”脈絡なく人が死に過ぎ”問題である。だってそうしたら、キャラクターに感情移入できないでしょう(自分が入れ込んでたキャラにいきなり死なれたら嫌じゃん?)。いや別に、感情移入できないからダメということが言いたい訳ではない。だがこれは戦争映画ではないし、冷徹なギャング映画でもない、ヒーローものであり、戦隊ものだ。ということは”そういう見方”をしろって事じゃねえの!? 演出も明らかにキャラクターに寄っている。確かに今思い返すと、特定のキャラはしっかりとバックグラウンドの説明がなされるので、それが死なないことの伏線にはなっている。あーあとマーゴット・ロビーは死なんだろうな。OPクレジット一番先頭だし。メインのキャラだし(てゆーかあの壮絶ファックの後でも一糸乱れぬ、あのドレスは一体何だ!?)。

 一番気分が悪いのは、今回の敵である架空の軍事政権の敵=味方をスーサイド・スクワッドの連中が誤って全員殺してしまう所。ジェームズ・ガン映画ならアリなのかも知らんが、そんなことしたらコッチ側の倫理コードに抵触するやろがい!しかもそのままストーリーは進行するんかい!この辺で少しでも何らかのエクスキューズがあったなら、もっと楽に観られたかもしれない。ということは、楽しんで観た方は逆にここを乗り越えたという事か。いやキツイな…
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