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007/ノー・タイム・トゥ・ダイのSHIMABOOのレビュー・感想・評価

3.0
 最初のレア・セドゥの過去パートが明けてからの前半の方は特にだが、これまで散々やってきた予告編の継ぎ接ぎ感がものすごく、さほどテンションは上がらず。(実は)ちょっと映画の公開に向けてコンディション調整ができなかった俺の方の原因はあるものの、やはり公開が遅れに遅れた影響がこの辺にも出てるのかなと。アバンタイトルのムービーも凡庸の一言に尽きる。007の代名詞であるエロとバイオレンスの表現がどちらも中途半端。てゆーか今思い出そうとしても、銃弾の幕が登場人物の顔の縦モザイク画みたいになる所以外全く思い出せないという……大丈夫か!?>俺。それとも単につまらなかっただけなのか!?(前者であることを祈ってる)あと俺の大好きなアナ・デ・アルマスの出番少なすぎやんけ!

 それと色々な意味で注目された、黒人の女性で二代目の007という初もの尽くしのラシャーナ・リンチはもちろん悪くは無いが、この手の古典的なエンタテインメントに人種的あるいは性別的な緊張を持ち込むことは作品にとってノイズになる可能性がある。実際本作の彼女も、『スカイフォール』で超スマートにアップデートされたナオミ・ハリス演じるマネーペニーとは対照的に、ストーリー上の位置づけや他のキャラクターの対応の仕方がやや生硬な印象。色々とやり過ぎた感は否めない。D・クレイグも言ってるみたいに、007じゃなくて新しくキャラなりシリーズなり立てたほうが良くないかなあ。やはりJ・ボンドは半世紀以上前のキャラクターで、(あれこれ頑張ってテコ入れしても)根本というか、キャラの色自体は変わらないのかなと。
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