喜連川風連

南部の唄の喜連川風連のレビュー・感想・評価

南部の唄(1946年製作の映画)
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DVD化されていない幻の作品。スプラッシュマウンテンの元ネタ。実写とアニメの融合に凄まじい技術力。

エンタメ作品として面白いものの、黒人差別をディズニーテイストにするとあたかも差別はなかったように錯覚する。

ただ、ファンタジー作品にどこまで史実を求めるかの線引きは難しい。

戦国時代も見方を変えれば殺戮賛美映画になるし、魔法使いや魔女も弾圧されてきた歴史があった。

映画は、ファンタジーである。ましてやディズニーはファンタジー映画を作るトップランナーだ。

例えば、ディズニーランド入って冒頭のワールドバザールはウォルトディズニーの中で、理想化されたアメリカがモチーフになっている。

黒人差別の忠実な歴史映画がご所望ならディズニーにケチをつけるのはお門違いだと思うが、どうなのだろう。

歴史違いにケチをつけたらありとあらゆる作品が存在できなくなる。

多様性を主張し、逆に多様ではなくなる好例ではなかろうか?

映画の趣旨とは関係ないところで、政治問題化しておりなんとも言えない気分になる。
喜連川風連

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