人類が生殖能力を失った未来のディストピアで、生殖復活への手がかりを探るミッションを負った男性の、地下世界探検を描いたストップモーションアニメ。最大の魅力は世界観で、少なくとも 3階層ある広大な地下空間は、ロードオブザリングやインセプションにも似た、現実世界から遥か遠くの異世界を旅する感覚を演出。そして、双頭や多本足生物らの繰り広げる凄惨な弱肉強食ワールドが圧巻。人物たちの造型もよく、特に、地下第2階層で主人公に与えられたボディである、ガラクタで組み立てられたポンコツロボットまんまの「ポン太」、発声できず表情も固定にもかかわらず、ちょっとしたジェスチャー変化などで、感情がよく表現されていた。さらに、聞きなれない架空言語の設定により普遍性を演出など、細部も入念。ストップモーションアニメを動画にした後でさらにポスプロなど、凝った映像も。ストーリーは続編を予告し完結しないが、第1作ということで完結感を持たせても良かったか。劇伴にテクノ、無難な選択感あるが良い
