2014年に50年の映画監督のキャリアに終止符を打って引退を発表。
しかし翌年保守党が選挙で圧勝するやいなや引退を撤回し『私はダニエル・ブレイク』を世に出す。
この事実だけでもこの人のヒトとナリが知れようものだがもっと詳しくキチンと知りたい方は是非本作を。
「世の中の状況を伝えられたらそれで充分だ」
「人と人のシンプルなつながりと共に人間を撮る」
「登場人物に真実味があるか」
「役者が本来どういう人物かが重要で演技ではない」
「人々の暮らしについての映画を作るなら政治は不可欠だ」
こうした彼の発言ばかり綴ってしまうと本作は彼の語録集になってしまいますが、映像を観ていて終始一貫して感じるのは、映画はこうあるべきというものを超えて自分の撮りたいものを撮るという姿勢。
頑固じいちゃん、お願い、もう少し頑張って!
貴方の側にいたいしエールを送るよ...
と本作を観て改めて思います。