ろ

ハッピー・デス・デイのろのレビュー・感想・評価

ハッピー・デス・デイ(2017年製作の映画)
5.0

「当たり前に来ると思っていた明日は来ない」

誕生日を迎えた女子大生ツリーは、いつもと変わらぬ一日を過ごす。
朝帰りした女子寮、教授との不倫。ルームメイトにお節介を焼かれ、ストーカー男に付きまとわれ、今夜もパーティーで羽目を外す・・・はずだった。不気味なマスクの殺人鬼に殺されるまでは・・・。
 
パーティー会場に辿り着いても殺される。
パーティーに行かず、部屋に閉じこもっていても殺される。
自分の誕生日を何度も繰り返し、そのたびに殺されてしまう彼女は、自分を恨んでいそうな容疑者のリストを作り、それぞれの行動を監視する。
しかし一向に犯人の見当は付かず、タイムループするたびに彼女の体にもダメージが出始め・・・。

不気味なお面(マスク)にナイフは「13日の金曜日」「アリス・スウィート・アリス」「ハロウィン」スタイル。
ガソリンの漏れた車に、火の付いたマッチを落とす「ヒッチャー」的な爆破殺人。
斧を掲げて忍び込む「シャイニング」の237ルームを文字った病室723。
逃げ込んだ鐘楼はまるで「めまい」のラストシーン・・・。
毒殺あり!転落死あり!「スクリーム」並にホラーあるあるてんこ盛りの青春映画、そこに「恋はデジャ・ヴ」がミックスされるのだから面白くないわけがない・・・!

負った傷がリセットされない「ハッピーデスデイ」では主人公に命のタイムリミットがある。
お父さんからも殺人鬼からも、逃げ続けたところで楽になんかなれない。むしろ苦しくなるばかり。
あと何回生き返れるか分からない中、今まで避けてきたお父さんと再会し、自分の悲しみと向き合う場面がすごく素敵だった。
いつだって変わろうと思った瞬間から成長できるんだという前向きなメッセージは全く湿っぽくなくて、むしろなんだか励まされちゃう、陽気なホラー映画。
ヒロインの支えになる存在が「ゼイリブ」好きのオタク青年というところも最高すぎて、オタクの星だ~と思いながらみた。めちゃくちゃ話合いそう。


( ..)φ

今月はホラーをたくさん観るぞ!ホラー祭りだぞ!!
と意気込みつつ、「ハッピーデスデイ」を観てみました。

なんだかますますホラーが観たくなるホラー映画だったなぁ。
お面のデザインもサスペリア2のからくり人形(私が勝手に”タキシードりす小僧”って呼んでるやつ)に似てるし。
他にもたくさんオマージュが入ってるんだろうなぁ、また戻ってきたいなぁと思いました。
ろ