大変楽しみにしていただけに、レビュー評価がイマイチで少し不安でしたが、結論として大変面白く鑑賞できました。
音を立てたら・・・というネタは、2016年の『ドント・ブリーズ』に通じる所もありますが、こちらは自宅のような閉鎖的な空間だけではなく、世界規模における出来事であり音さえ立てなければ生活をおくる事はできる。
そして今作のコピー通り、音を立ててしまったら即死。
そんな素材も良いのですが、物語序盤の仕込となる伏線の張り方が解りやすく、それが終盤どう展開されるのかと、気づけば物語にすっかり入り込んでしまった。
まるでドリフのコントようなフラグの放り込み方なんですが、後からアレかぁと気づくのではなく、どーなるの?といった意識を向けるのも面白い。
音を思わず立ててしまった事から始まる混乱。だが音は立てられない。
そんなスリリングにたたみかける終盤も見応え抜群。
台詞が殆ど無い静かな物語は何処かに退屈を感じるシーンもあるのですが、そこは物語の展開を駆け足で描き90分の尺に纏めた工夫に好感が持てます。