このレビューはネタバレを含みます
狙撃兵として敵への同情で暗殺に失敗した米軍兵士マイクが、逃走途中の砂漠で地雷を踏んでしまい救出までの悪夢の52時間の苦闘を描いたワンシチュエーションスリラー。
フラグ立ってたけど前半の相棒が地雷を踏み自殺するシーンくらいまでは本当にハラハラドキドキで緊張感がたまらん。
目の前でいとも簡単にぶっ飛ぶ仲間見たら、1歩踏み出すだけでも躊躇するよな。
砂漠の灼熱の太陽に夜の寒さ、狼や敵、砂嵐、飲食料無しなど自分に迫り来る狂気に対して、絶望の中で幻覚を見ながらもよく耐え抜いた生にしがみつく姿が凄い。
1人きりの砂漠、同じ体勢に相棒の死、自分だったらと考えるだけでも怖い。
ベルベル人の言うこと人生において大切なことだよね。
古い地雷の爆発しない確率7%
過去のトラウマから1歩踏み込めない結婚と地雷を踏んで1歩踏み込めない自分をかけてるのか。
序盤のターゲットの結婚式で撃てなかった描写は、自分の踏み出せない結婚ともリンクしてるように感じる。
地雷だと思って踏んでたのは幻覚で出てきた現地民だと思ってた少女のブリキ缶だとは…
ラストシーンの空港で恋人にプロポーズする姿勢が砂漠での片膝をついた姿勢だというのにはシビレた。
過去のトラウマももう少しハッキリ描かれてると良かったかな。
もうちょい時間がコンパクトだと観やすい作品。
世界にとっても小さな1歩だとしても、恐れず1歩踏み出しただけで自分にとっては見える世界が180°変わる大きな1歩になる。
“1歩踏み出す勇気”