このレビューはネタバレを含みます
濱口監督の寝ても覚めてもうり二つ
原作柴崎友香。
濱口竜介監督脚本。
こちらも知り得た絶賛は、ツィッター情報。軒並みの褒め言葉。からのなんとカンヌコンペティション選出。
一見すると東出くん主演のラブストーリーかな?ぐらいしか見えなかった。
驚異の長さ「317分」だけが一人歩き。「サッドストーリー」を作った濱口竜介監督。見たいが見れない。
1週間返却になったマイビデオ屋でレンタル鑑賞してみた。
うわあ!なるほどなるほど。カンヌが揺れた理由が確実にわかった。
私は、今やNH〇の板付き若手グレーテル瀬戸靖史が出現し、飲みが行われる場面が素晴らしくささった。ここから一気にひきこまれた。グレーテル瀬戸くんが飲み会の言い争いがはじまる。この場面が実に良かった。瀬戸くんは言いがかりをつけ、飲み会を退席する。理由がある。開催者の女性が怒る。このシーンだけでこの濱口監督は確かなフィルム魂、フィルム際を噛み締めていると強く感じた。
多分カンヌもそうなんか。
見終えて作品の原作が気になったし、濱口監督の過去作品がどんなのか見たくなった。
あと例のいわゆる日本を揺るがすとある瞬間、時間を魅せる。これも実に素晴らしい、さらっとしていてよかった。この時間だけで一本映画出来そうだけと、あくまでイチ時間を演出していた。
よかったなあ東出くんが道に座る女性に話かける瞬間。
関係ないが、私も新潟の地震ときに、ビデオ屋にいて見知らぬ叔父さんと立ち話した、人間の結束を感じたビデオ屋前の忘れられない会話だ。
物語は、とある若き女性が、若いボサボサ髪の東出くんと出会う。そして不意突然恋に落ちる。何年か後、若き日の東出くんと顔同じだが、性格違う東出くんが出現。おんなの子は戸惑う。寝ても覚めても気になる東出くん。さてどうなるみたいな展開。
本作のヒロイン、唐田えりか。オーディション選出の女優さん。揺れ動く寝ても覚めてもを
時にぼくとつに
時に江口寿史のイラストのよう
時に泣き
時にたたずむ
静かに近寄り見つめ動揺するヒロイン像を演じていた。
本作の寝て覚めさめさせる2人の巨像。東出くんの演じわけ。とても良かった。若干1人目の東出くんがなんかふわふわとらしくない東出くん真面目さとは真逆不思議君を演じている。2人目はざ・サラリーマンの酒屋の関西人だ。この描きわけ必見。
脇のお気に入り伊藤沙莉友だち。
最近売れ男子チェリーの渡辺大知。ラスト軽くびっくりした。が、素晴らしい演出?原作?ロッカーであり、俳優を渡り歩く渡辺どの。ドラマの「べしゃり暮らし」もちょっと気になってます。ツィッター情報で知る渡辺「黒猫チェリー」大知さんだ。
公式ホームページを見ると数々の褒めコメント。その中に蓮實重彦さまも絶賛だった。
本作わりと時間軸ちょい長めの「ザ・ラブストーリー」だった。
同じ人を好きになる
同じ顔を好きになる
同じ雰囲気の人を好きになる
好きになり続ける衝突
諦めた好きな事
半端にやること
半端にみえること
勝手わがまま
強いこだわり
進んだわがまま
夫婦こわす愛、おもい
「チンターあチンターあ」響く声探す声
大切なじかん
一緒にいるひと大切なひと
何あいつきになる
ひっかかる男、女
へんな気持ち
言いがかり
みながら様々な思いが錯綜する。
いやいやぶっちゃけね
「同じ顔、好きになる?」
だが、それを、いっちゃーおしまいチャンチャンだあ
。
ラストも含め東出くんに惑わされながらもいつの間にか男女のラブ具合に自分もいろんな思いが駆け巡った作品だった。
濱口監督の次作も気になりますねえ!
さて
濱口監督の寝ても覚めてももうり二つ
東出くんへ寝ても覚めても
ぜひ!どうぞ!