始まって五分で好き、ラストの長回しも全くイライラしない。
映画ってのは学問的な話や、難しい話なんかで肉付けしなくても、感覚的な物として楽しんでいいんだなと思ったのはジャームッシュのパターソンを見て以来である。
キスの旨みや、肌が触れ合うカットの巧さで、映像越しの感覚がこちらにまで伝って来ていればそれは映画として成り立っているに違いない。
ラストのカットもまた然り。恋人やそれに近い関係にある人と人にとって、見つめ合うということは必然的で、めちゃめちゃロマンチックなのかもしれない。
何もしないということの連続であるからして