ポルトの作品情報・感想・評価

ポルト2016年製作の映画)

PORTO

上映日:2017年09月30日

製作国:

上映時間:76分

3.6

あらすじ

ジェイクとマティは、ポルトガル北部の港湾都市ポルトで暮らす、二人のよそ者(アウトサイダー)。二人はかつて、束の間の肉体関係を結んだことがあった。ジェイクは26歳、家族に追放されたひとりぼっちのアメリカ人。マティは32歳、恋人についてポルトへやってきたフランス人留学生。ある日二人は、考古学調査の現場でお互いの存在に気づく。カフェでジェイクは、思い切ってマティに話しかけてみる。二人は気楽なたった一夜…

ジェイクとマティは、ポルトガル北部の港湾都市ポルトで暮らす、二人のよそ者(アウトサイダー)。二人はかつて、束の間の肉体関係を結んだことがあった。ジェイクは26歳、家族に追放されたひとりぼっちのアメリカ人。マティは32歳、恋人についてポルトへやってきたフランス人留学生。ある日二人は、考古学調査の現場でお互いの存在に気づく。カフェでジェイクは、思い切ってマティに話しかけてみる。二人は気楽なたった一夜の関係を結んだ。その夜のできごとが、ふたりの人生を大きく変えていった… 。

「ポルト」に投稿された感想・評価

このレビューはネタバレを含みます

閉店詐欺(R.I.P.アントン)でもお得感感じる客は大勢いるし、おれもそのうちのひとり。
なんだか不思議な映画だった。ザラついたフィルムの質感、ピアノの音がとても心地良い。官能的で美しくもあり、くたびれた哀愁を感じる二人の物語。
カモメの鳴き声が響くポルトの街。昨年訪れたこの街を映画として、スクリーンを通して観ることで、また違う感情を見出せた気がする。駅の雑踏、駅前で焼き栗を売るおばちゃん、カフェで世間話する地元民、夜の街でたむろする若者…あぁ、懐かしいな。またあの場所に戻りたいなという気持ちがもくもくと湧いてきた。アントンの新たな演技はもう見れないなんてとても悲しい。彼の出演作がいろいろ観たくなった。
蟹缶

蟹缶の感想・評価

3.0
映像はスゴク綺麗なんだけど、淡々としすぎてたかも。
mito

mitoの感想・評価

3.0
故アントン・イェルチン主演。
ポルトガル、ポルトの遺蹟で出会った男女。一夜愛し合った2人だが、すぐに別れがやってくる。
出会いと別れ、その前後の彼等の生き方を章立てで描く。

イェルチンが今までで一番老け込んだ、くたびれた役柄を演じている。生え際の危なさも相まって何処かジュード・ロウに似た雰囲気を醸している。

皆言っているが、製作総指揮ジム・ジャームッシュだけあり非常に淡々とした作風。
なのにドラマティックなのがやはりジャームッシュイズムを感じる。

ただ個人的には淡々とし過ぎと感じてしまった。ちょうど気分的にもこういうタイプの作品を求めてなかった(笑)
自分が悪い。
ジム・ジャームッシュが製作総指揮を務めたっていうから観てみた。

ピアノの音が心地よくてたまに言う台詞も良かった。もう一回見たい。エンドロールに出てくる映像も愛くるしさがあったな。
他に観た人いないかな〜〜話したい。
紫色部

紫色部の感想・評価

4.0
2017.11.15 シネマカリテ

あまりにロマンティックな冒頭のふたりの切り返し、女がカフェの前で回転させる傘の鮮烈な赤色、もしくは、一線を越える直前の男女という、男女の関係性において最もエロティックな時の流れを光と影によって静かに切り取っていく、水辺に停車した車から坂の上の女の家まで引っ越しの荷物を運んでいくシーンの長回しを(なんと!)遥かに凌駕してしまう、近年の映画の内で最もセンシュアルであろうセックスシーン、また、夜を終えたふたりがただ視線と微笑みによってのみ言語以上の思いをコミュニケートするラストの長回しの何と映画的なことか!宿命づけられた邂逅を現在において遂げた男女にとり、どんな未来像も過去の産物に過ぎないのかもしれない。傑作。
mrhs

mrhsの感想・評価

3.0
予告編が良かったので観に行ったが、予告編が一番良かった。ショットが撮れる人ではあるのだろうが、それにプラスした何かが欲しい。
ai

aiの感想・評価

3.6
ポルトの街にふさわしい、空虚で繊細でひたすら美しい作品でした。ポルトでしか撮れない空気感と2人の触れ合いが絶妙。
KKMX

KKMXの感想・評価

3.7

このレビューはネタバレを含みます

繊細で空虚な哀しい話だな、だからこそ美しい映画だな、という感想を抱きました。

この恋がうまくいかない、すぐ終わるのもそりゃそうだよな、と思います。
マティは教授という社会的にいい感じの相手もいるし、大学や研究など居場所もある。一方、ジェイクは完璧に孤独で何者でもない。我に返ったら、事故物件みたいな男を振って教授を選ぶのも自然の理です。

しかし、そんな合理的な判断などクソくらえ、なんですよね。虚しく、なんの手ごたえもなく生きてきたと思われる2人が、恋をして結ばれて、生きる証のような強烈な実感を得れた。それにこそ至上の価値があるのではないでしょうか。

この映画、燃え上がった一晩以外に、ジェイクとマティが満たされているシーンは皆無だったと思います。ジェイクは言わずもがなですが、将来の描写からもマティもずっと満たされぬままなのでしょう。
そんな空虚な2人だから、刹那の恋に燃えがれたのかもしれないな、そして実はそれが2人…というよりマティにとって変容のチャンスだったのかも、と思いました。
(ジェイクにはマティとの関係しかないので、選択の余地はなかった)

もしかしたら、マティはジェイクとの恋で自分が変わるかもしれない、しかしそれは怖いと無意識的に感じていたのかも。
虚しくてもこのままでいたい、という心の奥底の怯えが優勢になり、教授を選んだ。これまで反復していたパターンを変えるのが怖くて、常識的な選択をした結果、何も変わらなかったのでは、と想像しました。
実際、ジェイクと行って変わるのか、と言われるとわかんないですし、現実的には地獄の展開が待っているかもしれません。しかし、煉獄から新世界へダイブするチャンスをマティは逃したのではないかと思えてならないです。
だからこそ哀しく感じたのかもしれません。

そんな哀しい物語は、どこか儚い雰囲気のあるポルトの夜にぴったり。この街が舞台だからこそ、哀しさがしみったれずに美しい物語に成り得たように感じました。
まぁ、新世界にダイブして成長するような脂ぎった話は、夜空がいつでも最高密度の青色であるきったねえ新宿の夜あたりがふさわしいでしょう。どっちが好きかと問われれば、新宿ですがね。
slv

slvの感想・評価

4.0
凄く好きな作品だった。
愛しい、と感じるくらいに。

ポルトの街の美しい風景も、川沿いの部屋の感じも、詩的に感じる全ての台詞も、素晴らしい一夜の情熱も、その後の心が軋むような切なさも。アントン・イェルチンの瞳の美しさも。堪らなかった。

そしてラストの字幕に不意をつかれて…涙。
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