【ブリグズビーが導いた世界】
やっと観れましたので、レビューを。
最初、この作品のポスターを観たときに、｢また、癖が強い映画が出たな｣と思った。特に目に入ったのは、この[熊]の存在。見た途端なぜか懐かしさを感じた。そして、キャストにいる[マーク･ハミル]の存在。マークを配置した所には、どんな意味が隠されていたのだろう？
幼いときに[誘拐]されて、[偽者]の両親のもと家に監禁し、[外の世界を知らぬ]まま成人したジェームス。そんな彼に知識やらいろんな事を教えてくれたのは、偽者父親から渡された[ブリグズビー･ベア]という教育番組に登場する、熊だった。ある日、ジェームスが内緒で[ガスマスク]をつけて(ジェームスには、両親から外の世界は汚染されていると、伝えられ、信じている)、外に出ると、[警察]がやってきて、ジェームスを保護する。引き離されたジェームスは、刑事から真実を伝えられるが、信じきれず、いつもあの[熊]の番組を思っていた…。
感想としては、申し分なかった。感動した。周りからいくら価値観をおされても、自分の[好きな事]を諦めず、報われる事を信じるジェームスに感服した。存在しないものを、[一から作り上げる]という楽しさは、恐らく昔から映画作りに求められるものではないかと、僕は思った。
そして、キャストの中にマークを起用した意味も何となく感じる。この作品でいうジェームスは、おそらく[彼]なのだ。決して器用な俳優ではないが、それでも役者が好きだから、続けられるのだ。
彼の[ルーク]を演じるときと、ジェームスの[ブリグズビー･ベア]を作る時は、全く一緒だから。
この作品は、いわゆる映画を作る側の[作り上げる事の楽しさ]を、ブリグズビー･ベアと、それが好きな男に置き換えて作った作品だ。
映画好きの涙を誘う映画というのは、こうゆう事なのだなと、感じた作品でした。
大切にしたいです。
