ニャーニャット

007/ノー・タイム・トゥ・ダイのニャーニャットのレビュー・感想・評価

1.8
制作の難航の影響もあったのかもしれないけど、撮影が微妙。スカイフォールは別格にカッコよかくて、スペクターもオープニングから力入ってたり、最近の007シリーズがすごく洗練されてきてただけに残念。特に、サフィンの工場のシーンは目も当てられない。

テーマとしては、これを007でやられることにすごく抵抗があるというか、こんなことやるのなら時代の変化の間隙に堕ちて消えていってほしいと思えるくらい。

まあ、ダニエル・クレイグボンドの第1作目の「カジノロワイヤル」からすでに、1人の女に固執したり、「スカイフォール」もMがボンドガールやったり、結構前衛的に攻めてたシリーズではあったんだけど、どれも最後のところで、踏みとどまってたというか。これらは「マンネリ」を破壊した犠牲以上のありあまる面白さを獲得していたけど、この映画はなにを獲得したのか。無理に価値観をアップデートさせようとしたがために、ボンドを何者でもないロートルに成り下げただけ。

セーターを着たボンドなんか誰も見たくないよって思うのは僕だけ?

良かった点といえば、アナ・デ・アルマス演じるパロマがダンチで可愛かったことくらいかなあ。ボンドとのカラッとした関係性も斬新だったし、もうちょっと物語に絡んできてほしかったよ。