ニャーニャット

キングスマン:ファースト・エージェントのニャーニャットのレビュー・感想・評価

3.3
英国の、世界のあらゆる危機がスコットランドの逆恨みからきてるっていう馬鹿馬鹿しさが何とも言えない味を醸し出してるね。

本家007がなかなかシリアスな路線に進んでいく中で、「キングスマン」は今作も軽妙なタッチで楽しく観させてくれる。こっちはこっちでこの路線を貫き成功させるのがどれほど難しいことか。
ファーストエージェントというだけあって今までの「キングスマン」と比べるとパロディ色は薄く、ワクワクするようなガジェットも少ない。1作目、2作目のような馬鹿馬鹿しい世界のパニックもない。
一方で、今作はノブレス・オブリージュと平和主義について考えさせられる。
戦争で最も辛い思いをした者が、世界の平和のために武器を握り、立ち上がる。

ラスプーチンがとにかく最高。完全にこの映画のクライマックスだよね。剣先に付けたカメラのカットとか異常なこだわりも見せる。

ポリーは1作目の悪役ガゼルに通じる仕事人。黒髪、長身の強い女性がマシュー・ボーンの好みなのかもしれないけど、ガゼルの先祖がポリーとかいう裏設定を感じるレベル。

あと、世界中の執事がスパイ網を築いて全てキングスマンに筒抜けになってるって発想、マジで最高。